■ Jeb Loy Nichols / Parish Blue

2009年リリースの新作。
前作'Days are Mighty'以来ほぼ2年ぶり。レーベルは'Compass'。
レコーディングは、ほぼ彼一人でウェールズの自宅で行われたようで、3曲に'musical help'として'Martin Harrison'がクレジットされているのみである。
だから音は薄めだし、何となく「デモ」っぽい風情も漂っているが、音楽そのものにはこれまでと何の変化もない。
つまり、ソウルとカントリーとレゲエを中心にしたルーツ系音楽の融合体とでも言おうか。
ただ収録曲に、いくつかカヴァーが含まれているのが少々眼を引く。また前作からタイトルトラックともう1曲が再演されてもいる。
全体に、ヴォーカルや楽曲そのものには、ゆるやかなグルーヴがじわじわと浸透してくるという趣がこれまで同様感じられるのだが、やはり、いつものような、バンドメンバーによって作り出される人肌の「あたたかみ」のようなものにいくらか欠ける嫌いはある。まぁ、仕方ないところではあるが。
ただ、ダビーで、前作のヴァージョンよりさらにな柔和な表情を見せる'Days are Mighty'もなかなかおつなものである。
何となく「つなぎ」のアルバムのようにも感じられるが、こういうのも、また悪くない。
しかし鼻歌みたいに脱力した彼のヴォーカルはどの季節に聴いても、たとえば10年も会わなかった旧友が3日ぶりみたいに応じてくれるような安堵感を与えてくれもする。
それだけで充分なのだろう、きっと。
で、なんとすでに次作のインフォメーションが届いた。なんと今年9月リリース予定の新作は、あの'Tru Thoughts'からのリリースされるという(正確には、傘下の'Impossible Ark'からということのようだ)。また今作と趣を異にしてイギリスのジャズ・ミュージシャンをバッキングに迎えているという。これはやはり期待してしまいそうだ。
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