■ Janek Schaefer / Alone at last

最初に聴いたステファン・マシューとの共同名義作 'ヒドン・ネーム(Hidden Name)' も印象に残るJanek Schaefer(ヤネック・シェーファー?)の単独名義アルバム。
インナーの表記によると1997から2007年に間の"commissioned compositions"、つまり注文作品ということだろうか、を集めた作品集のようだ。
全8曲63分ほど。
基本的に彼は「ターンテーブリスト」として紹介されることが多いようだが、確かにターンテーブルは使っているようだが、あまりそこにこだわる風情もなさそうに思える。
音源は、クレジットには参考になるようなことはほぼ何も記されていないので、彼のサイトのコメントやネット上の記事を参考にすると、フィールドレコーディングや人の声、あるいはアナログレコード等で、それらをミックスして制作されたもののらしい。
基本的には、「アンビエント」作品といっていいと思う。「音楽的」なメロディーやリズムは、ほぼここには存在しない。ただここで響く音響は、ある意味できわめて「音楽的」にも聴こえる。
アルバム序盤は音の出し入れが結構あるが、徐々にあたりに静寂が立ち込めてくる。緩やかな波動、空間的なパルス、静寂の発する音、あるいは残響、そしてフィールドレコーディングによる環境音。
イーノを連想させるような部分も少なくない。アルバム後半は、ことに「アポロ」を思い出したりするような「宇宙的」あるいは「宗教的」な、とも言いうるようなサウンドスケープが広がる。
そしてタイトルが'Alone at last'。
切ない音である。
試聴

