■ Malcom Kipe / Breakspiracy Theories Library Beats & Instrumentals

Merckからのインスト・ヒップホップアルバム。2005年リリース。
とは言え、それなりの頻度でMCが登場したり、ヴォイスが入ったりはする。
サンプルや生音として使用採用される音色はかなり幅広い。
この類の音では、あまり聴いたことのないような音が耳にできる。
「スピーチ」、鳥の声、ハープのような音色、中国の弦楽器みたいな色、はたまた「ゴッドファーザーのテーマ」のメロディ、インダストリアルなノイズ的な音等々。ほかにもおそらくエスニックな楽器や音楽からのサンプルやフィルドレコーディング等はかなり採用されていそうな気がする。
全19曲で53分ほど、ということで結構短いトラックが次々に出て来ては入れ替わるという体裁だが、これがここでは功を奏しているように思える。
これはおもしろい。ある意味で、「カット&ペースト」というか「エディトリアル」というかのセンスが問われるこの手の音の中でも、結構大胆な試みがなされ、ある程度以上に成功している作品ではないかと思う。
かといって従来のヒップホップ的なスモーキーな感触は決して失われていないところもいい。
あえて難を探せば、上記のような音の多様さに、聴いていて少々疲れる可能性があるところか。私はそういうことはなかったけれど。
試聴

