■ Loren Connors / As Roses Bow Collected Airs 1992-2002

「薔薇のたわむとき」とでもいうのだろうか。
以前から名前だけは聞いていたが、まともに音を聴いたことがなかったギタリスト、ローレン・コナーズのコンピレーションアルバム。2枚組。
リマスターはジム・オルーク。
サブタイトル通り1992年から2002年にかけて発表された10枚のアルバムと7インチシングルから採られた曲に、4曲の未発表曲を加えて、全43曲の構成。
プラケースのステッカーの文言によれば、彼の楽曲の中でも「最もメロディアスな」もののコレクションということになる。また、そこには、楽曲が"inspired by Irish airs"とも記されている。CD2の前半中心に、'Airs'と名付けられた1999年リリースのオリジナルアルバムからの楽曲が収録されてもいる。
数曲で女性の淡いヴォーカルというかヴォイスが入るだけで、後はコナーズの「幽玄な」ギターがひたすらもの哀しげに、メラッコリックに、あるいは時にほの明るく、続くばかりである。
これが悪くない。鉦や太鼓で絶賛するような作品ではないが、そこはかとなくいい。
サブタイトルに示されるように、そこに漂い淀み流れる「空気」あるいは「心象」がギターで表現されるとかくやというような音である。つまり普段はほとんど気づかないが、それが希薄になったり失われそうになったりすると、その意義や必要性について深く思い至らされるような何某かについての音。静かで穏やかな音だが、一度耳にしてしまうと、「掛け替えのない」ように思える音でもある。一種の「アンビエント」・ミュージックとも言える。

