豆腐に柳

音楽、書物、映画等の感想、その他日々のあれこれ

ケニー・ランキン 訃報

 なんとケニー・ランキンの訃報が。
 6/7に、ロサンゼルスの病院で、肺がんによる合併症で、とのことである。
 享年69歳。
 自作曲もよいが、私にはカヴァーの名手との印象が強い。
 "You Are So Beautiful", "On and On", "Groovin'","People Get Ready","Blackbird","Brembau"等々、印象深いものは数え切れないほどある。
 ご冥福をお祈りいたします。
 しかし、何だか、耳になじんでいたミュージシャンの訃報が続く。


 彼を偲んで、2曲ほど。

Kenny Rankin - Oh So Peaceful Here



Kenny Rankin: Haven't We Met

Rockin' on Japan 特別号 忌野清志郎 1951 - 2009

rockinonjapankiyoshiro.jpg

 忌野清志郎の追悼号。
 これまでの清志郎へのインタヴュー4本と今回の特別インタヴューとして、チャボ(仲井戸麗一)と坂本龍一へのものが1本ずつ。
 その他数多くの写真(清志郎 with ミック・ジャガー、などというショットも)やディスコグラフィー、多くのミュージシャンからのメッセージ等々。
 私がいくらか期待していた渋谷陽一の「忌野清志郎論」的な文章は、巻頭に「まえがき」として2ページに渡って掲載されているだけだが、結果としてはこれでよかったのかもしれないと思う。ほかに、現Rockin' on Japan編集長の山崎洋一郎の「あとがき」がやはり2ページ掲載されている。

 清志郎へのインタヴューは、所々でインタヴューというより、こういう場で、自身の考えていることを言葉にするのがさほど上手くないであろう清志郎と渋谷陽一の「対談」に近い印象もあるが、それは、チャボへのものや坂本龍一に対するものについても、理由は異なるだろうが、ほぼ同様である。ほぼ同年齢の彼らの間には何某かの「連帯感」に近いものもあったのかもしれないと思う。
 だから、ことに清志郎へのインタヴューは、最初の、生い立ちから始まる2万字インタヴュー以外は、二人の掛け合いの妙を楽しむという趣が強いかもしれないし、それはそれでおもしろい。
 一方で、清志郎を「追悼」せざるを得ない状況下においては、感じるところの多いのは、チャボと坂本龍一へのものだろう。
 チャボの言葉には、やはりごく近くにいた存在ならではの、様々な微妙な感情の機微を感じることが多いが、二人の間の「信頼感」のようなものは決して揺らいでいないように思える。インタヴュー終盤での二人のやりとりには、やはり少々「沁みる」ものもあった。悪くないと思う。こういう、「敬意」を素直に表せる表現者を近くに持てたことに対して、二人への「うらやましさ」を感じたほどである。
 坂本龍一の、それとはまた別の立ち位置での、別の角度からの「応答」もおもしろい。清志郎に対する音楽的な「反射神経のよさ」や、渋谷の言う、清志郎の「度量」の大きさや懐の深さと妥協のない姿勢の同居、というところには、やはり感じるものも多い。

 いや、これはいい追悼号だと思う。このところ「ロッキング・オン」の雑誌は、ほとんど読んでいないが、これはさすがに信頼に足る仕事だと改めて思う。

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